エネルギーシフト(原発から自然エネルギーへ)を推す活動に先月は力を注いでいたけれど、今そこから一歩離れている自分に気づきました。それも大事だけれど、今は子どもの健康と命に関わる問題が第一。福島の学校 20mSv のことや、すでに被曝の
症状がからだに現れている子(目の下のクマや下痢、アレルギー症状の悪化など)が福島や茨城で出てきているとか、北関東では福島産の牛乳や野菜を使った給食を食べさせられている(学校が親の申し入れを聞かず避けられない)という話を聞くと、福島は本当に深刻で東京での憂慮とは比べ物にならない・・・と申し訳なく思う一方、もちろん自分の子どもや地域も心配なわけです。行政や学校に任せていては子どもたちの低線量被曝がじわじわと進んでしまう − 子どもを守るために、福島のみならず、日本各地で一部のお母さんたちが積極的に動き始めました。うちの住まいの近く(東京武蔵野エリア周辺)でも、意識の高いお母さんたちが個人やグループで小学校や幼稚園、保育園へ土壌(校庭、園庭や砂場)の放射線量調査及び改良や、給食の原材料について要請をする動きが出ています。ガイガーカウンターを購入している一般の親たちもいます。
福島では大気の空間放射線量、土壌へ積もっている量、農作物の汚染とすべて高い放射線数値ですが、首都圏(いくつかあるとされる
ホットスポットを除く)での主な心配は内部被曝です。空間放射線量はうちの周辺では 0.1uSv 弱が最近の平均値なので、
風向きを見て北からの風が来る日は少し注視しますが、個人的にはあまり気にしていません(今後新たな爆発がなければ都内で劇的に高くなることはないはずです)。要の
内部被曝は主に食べ物からと、土に積もっている土壌の放射性物質から。特に子どもは土いじり・砂遊びが好きなので、洗わない手を口に持っていって(やるんですよねー)体内に入る、あるいは背が低いので地面から舞う土ぼこりも吸うという経路もあります(放射線量のモニタリングポストは地上 1メートル以上に設置されている場合がほとんどなので、行動している親たちは子どもに近い地表の放射線の数値を求めています)。学校や幼稚園の庭の土壌の表面入れ換えが行われる/行われたという話は結構聞くようになってきました。内部被曝については、毎日必ず食べる食べ物や水の方が注意が必要だと思います。
原発事故後、国内の食品は WHO基準の何十倍もゆるい基準となっていて、それが「基準を下回り安全」といわれて流通しています。学校の給食の原材料もこの基準です。外食もそう思うと何が使われているかわかりません。かふぇでラテひとつ頼んだって「このミルク、どこ産だろ・・・」ああ、こんな小さな幸せまで原発に奪われてたまるかいっ!(怒)。といっても、わたしもそんなに細かく気にしているわけでなく、自分ルールをこれでも緩く設けているつもりです(今始まったばかりの汚染であって、これから
食物連鎖で何年も何十年も続くわけで、長期戦なので、こちらも長く続けられるようにと)。これから数十年単位で放射能と共存しなければならないんですよ、日本は。しかしながら今、食品の選択肢は、さすが飽食日本、贅沢なほどあります。避けようと思えばいくらでも避けられるけれど、チェルノブイリ事故時のウクライナはとても貧しく、汚染されているとわかっていても近隣の食べ物を食べなくてはならなかった・・・その結果たくさんの子どもがのちに発ガンしたりしたのです。ネットショッピングで西日本の食品も買える今の日本。今日、カルディ(輸入食品を扱う店)の狭苦しい通路で、当時のチェルノブイリや福島のことを思って立ち尽くす・・・申し訳ない。こんな近所に、こんなにたくさん、世界の食べ物が安価であるってことが。グローバリゼーションをこんな形でありがたく思う日が来るとは。
少なくとも家での食事では自分で購入する限りは気をつけようがあります。
Twitter のおかげで本当に驚くほど多くの食べ物の放射能汚染に関する情報、各食品メーカーのスタンスなどを知ることができました。精査が必要だとも思っているので、自分でまとめようと思ったのですが、時間がなく(できれば早めにやりたい)・・・参考サイトのリンク列記しますが、あくまで「参考」にして自分で判断するという構えで見ることをおすすめします。
*結果のみならず、「情報の読み方」についても学べます。必読。
*よい図。キャベツについてはやや誤りがあるようです。
ここで;食べ物はそれぞれ基準値が異なるわけですが、その数値と注を書き出しておきます。(ベクレル= Bq)
【 水の基準値(日本と他の比較)】リットルあたり
日本の暫定基準値 . . . 300 Bq(乳幼児は 100 Bq)
WHO基準 . . . 10 Bq(ヨウ素131 , セシウム137 とも)
ドイツガス水道協会 . . . 0.5 Bq
アメリカの法令基準 . . . 0.111 Bq
★ 日本は飲料の放射線量基準値がなく、3/16まではWHO の基準相当を守っていた。
★ 水の基準は 300 Bq ということは市販の水を使った清涼飲料水、お茶はすべてこの基準で生産されている。
【 食品の基準値(日本の暫定基準値 3/17 以降)】キロあたり
牛乳、乳製品 . . . 300 Bq
根菜やイモ類を除く野菜類 . . . 2000 Bq(ヨウ素)
200 Bq(セシウム)
穀類、肉類、卵、その他野菜類 . . . 500 Bq
魚介類 . . . 2000 Bq(ヨウ素)500 Bq(セシウム)
★ 1年間の内部被曝の許容量をセシウムが 5mSv、ヨウ素が甲状腺に対し 50mSv とするもので、これから年間飲食量を逆算して基準値を決定。
その
基準とやらの何倍、何十倍もの放射線量を持つ野菜や魚が見つかっています。原子力安全委員会がつくった基準というだけで、個人的にはもう信用できない感じだし、どのように検査されてパスされているかのフローが不透明・・・。スーパーの野菜にそれが正しく何ベクレルか記載されて消費者が選べるなんてのは夢のような話でしょう。この不透明感がまさに「風評被害」を生んでいる・・・本当は買いたいよ、福島産。・・・ということで、わたしは自分の決めたルールを優先しています。「基準」が暫定=高めで、よくわからない上に、「基準以下」とされていても 500 の基準であるなら 490でパスしたものか、20 でパスしたものかもわからない。それが同じにされているわけです。福島の農家だってほとんどが良心的な方々で(「百姓の誇り」と仰っていた方もいるけれど)、泣く泣くつくられた野菜を廃棄して、東電の賠償を待っているんだと思います(絶対きちんとやれよ!東電!)。余った野菜を自分たちで食べられているという話も聞きました・・・。いつも福島産、茨城産を避ける度に心中で「ごめんなさい」と言う。地震・津波だけだったなら、被災地の野菜を進んで買うだろうに・・・。申し訳なく思いながらも、うちでは北関東の野菜と牛乳、乳製品、魚介、きのこは避けているのが現状です。牛乳は九州のものを選ぶか取り寄せ、入手できないときは豆乳にしています。水は濾過式の浄水ポットとミネラルウォーターを半々くらい。
心配しすぎといわれようと「予防原則」を通します。少なくとも子どもには。このスタンスを外で主張しすぎると(意識をあまりされていないお母さんも多いわけで)変に思われたり、「運動」となると引かれたりするので、小社会を巻き込もうと思うと一筋縄ではいきません。他の子だって守りたいが、とりあえずは自分の子だと。今回この原発事故以降からこの問題に声をあげ始めた方は、さっそくその「無関心層と自分」「マイノリティは変人扱い」の壁にぶつかっているようですが・・・(今まで放射能は危ないとずっと言い続けて無下にされてきた人たちは、今さら痛くもかゆくもないわけです。わたしも含め)。浮いてばかりもいられないし、対・無関心層にしろ対・学校にしろとにかく対話だ(敵対でなく)、と導き出されたお母さんもいました。そう、すべてはそうです。牛乳がマストな給食問題は結構大変なようですが、お弁当持参という「特例」を勝ち取ったお母さんも多く、学校としては一部の希望を出してきた家庭への例外は比較的簡単に許せるが、全体のルーティンは崩さない(牛乳は出す、福島産であっても)という感じ・・・そう、それが学校。それが文科省。厚生省。私立はやはり柔軟なようですが。あと、まだ都道府県レベルで規制として動いていないわけなので、自治体(市や区)が判断を求められているところもあって、市区によって理解があったり、突っぱねたり、結構対応が異なるのも、なんというか・・・対応が悪い区はみんなで一生覚えておきましょう。
残留農薬の摂取量の基準値は、通常1日摂取許容量の 1/100以下だそうです。放射線量の基準値が健康被害が確認される値の 1/5 って・・・。やはりわたしらは疫学研究の「サンプル」ですかね?
原子炉が3つ(!!)メルトダウンしてたって、しれっとニュースは伝えただけ。子どもが被爆したってたいしたことない昨今なのかな。この国は少子化対策とかいって大臣まで設けていたはず。明らかに子どもが健やかに暮らせず、赤ちゃんも安心して産めない国で、子どもを育てようなんて誰が思うだろう。大人の判断や決断で、子どもたちの未来がどうかこれ以上潰されませんように。