自分はお世話になったことはないけれど、空港で "lost and found" を見かけるたびに、英語ってシンプルだなと頷いてしまう。「遺失物取扱所」と言われるよりなんだか lost and found だと、なくしちゃったけど見つかる感じもしませんか。

人間は忘却の生き物です。忘れないと新しいことを覚えられないという許容量の問題だけでなく、意図して忘れ去りたいことも多い。忘れたくない、忘れてはいけないこともたくさんある。ここは忘れっぽい自身の日々の「公共備忘録」です。また、立ち寄ってくれた方たちがここで何か発見をして、喜んだり怒ったり哀しんだり笑ったりしてもらえれば幸いです。

《 NOTICE 》ちなみに今はもっぱら脱原発ブログとして展開中であります

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2011/06/13

埋もれてはいけない

以前から何度も「協調性バイアス/正常性バイアス」について言及してきました。簡単に言うと、なんらかの緊急事態が発生したとき、ひとりで遭遇した場合は逃げたり対処をしたりするのに、大人数で、しかも対処に消極的な人々に囲まれるて遭遇すると、何も行動を起こさないという心理状態。それに似たことで、先日ある雑記で「社会的証明の原理」という言葉を知りました。その原理は「他人が何を正しいと考えているかに基づき、物事が正しいかどうかを判断する」というもの。そしてそれは「状況が不確かであるとき」に機能し、他者の行動を手がかりにするとき、その他者が自分と似ていると思う場合にとりわけ模倣しがちなのだとか。このことは今の現状に多く当てはまる気がします。

原発事故が史上最悪のメルトスルーまでいった上に、状況がずっと不確かであるという恐怖の中でも、例えば「放射能は大したことない」というスタンスの人ばかりが周りにいれば「そうだよな、まだ平気だろう」と危機感を薄める人が大半であり、逆に「放射能は危険」と情報集めに熱心な人は、Twitter のタイムラインには放射線量と内部被曝の情報がずらっと並び、毎日意識の高いひとたち同士で情報交換をして、安全な食材や疎開候補地を探すのが日課なわけです。不安な中で、どんなスタンスのひとも確実性を求めて(でも確実なものは探しても存在せず)「そうだよね?これでいいんだよね?」の社会的証明を強めることしかできていない。原発の賛否もある意味そうです。

前出の雑記を書かれた方は、これは心理的な影響の話であって、何が正しいということではなく、こういう影響があることをわかっておけば、自分と相反する主張をするひととぶつかってもやり取りが建設的になるかもしれない、と結んでいました。これはとても大事なこと。大きな流れに声をあげられないひとの弱いところや習性を認めてあげて、話し合う。だけど、今の現実に当てはめたとき(放射能への懸念の問題にしても原発の問題にしても)「危機感を持っている側の人間(わたし自身)」としては、他人の心理状態まで考慮する余裕はなくなってきています。それは、呑気に「社会的証明」やら「協調性バイアス」に埋もれてしまったならば、結果、犠牲になるものが子どもの命や健康だったりするから。ちんたらしてたら被曝する!というのもあります。時間があるなら別だけれど。

自分の家族や友人以外の人たちだって本当は助けたい。そこを目指すのであれば、まさにこの「社会的証明」を使って、マジョリティを「脱原発派」「放射能は危険と認識する派」にさせるしかないわけです。安全 / 危険は水掛け論なところもあるので、その判断を強要するのではなく、やはりニュートラルな情報を多く提供していくということがひとつ(それなりに情報を得たらフツウは原発も放射能も No なはずなんだが・・・)、そしてポツポツと「私も実は心配だった」と立ったひとたちを繋げてネットワークを広げていく。隣の友人から、自治体、県、そして国の規模へ。「大丈夫、こっちの道であってる」と励まし合いながら。あと、その最初の立ち上がる前の段階で「他者が自分と似ていると思う場合にとりわけ模倣しがち」という特徴を考えると、プロ市民とか左寄りの方々でなく、フツウのお母さんや学生などが「動いている」ことを知らせることがより多くの同様の層を動かすことになります。で、その声をあげていることを可視化するためには、ネット上で声をあげるのもいいけど、やはりデモとかリアルでのアピールも必要なのかなと思い直すわけです。

311 から 3ヶ月目のおととい土曜日、全国各地で原発反対のデモやアクションがありました。わたしは子連れで代々木のエネルギーシフトパレードに行ってから、夜、新宿東口の集結場所に行きました。代々木はピースフルな感じだったけど、新宿はその土地柄のカラーもあってか、熱くストレートで泥臭いモノクロ写真な感じでした。おそらく数千人単位のものすごい人数でした。警官の配備が尋常でない数で(ここにこんだけ投入するなら凶悪犯罪者検挙しろと思ったけど)それに反応してか、学生運動の夜を思い出しちゃった風のアドレナリン出てるおっさんあり、歌い踊る若者あり、古参アクティビストあり、右あり左あり、欽ちゃんの仮装大賞かと見まがう大規模コスプレあり、音や叫びも乱れ飛び、なんでもありのるつぼと化していました。新宿だけでもかなりの盛り上がりと人数だったし、お母さんたちが地元でオーガナイズしたような集まりお散歩会みたいのもあったみたいです。意味は必ずある。全国でも集約すればものすごい同時多発アクションだったはずなのだけど、やはりマスメディアの反応は冷ややかなものでした。

そう、余談ですが、その新宿の喧騒の中でテレビ朝日のインタビューを受けた件。「デモ参加は何回目ですか?」「今日はお子さんとご一緒ですかぁ」などとしょーもない質問をしたあと、最後に「街がいつもと違って、騒がしくて、警察なんかも多くて、混乱してる感じはどう思われます〜?」と誘導質問があった。「うるさいしちょっと迷惑ですよね」の回答を期待したと思われる。思いっきり STOP PLUTONIUM TERROR と書かれた Tシャツきてるやつ(わたし)に聞いてんだもん、期待されても困る。こんなときに浅いジャーナリズムやってんなよ、と本当に腹が立ったけれど、とりあえず「もっとやればいいと思いますけど。日本人おとなしすぎると思うんですよね、もっとこういった動きがあって当然かと。その辺は警察の方にも協力してもらって・・・」などと答える。帰りの電車で、デモを過激なものと印象づけようとするマスコミや警察を皮肉ったことを言ってやればよかったと激しく後悔。「わかってたけれど、テレビの浅さを体験+確信した」とツィート報告したら「それオンエアされませんね」と誰かに返される・・・オンエアされたら驚き。下請けの制作会社だろうけど、あんなテレビ通販の売り子みたいな愛想を振りまく安いインタビュアーが報道の一部を担ってるんだね、それにも驚き。

2011/06/09

土と水

「きれいな水と土では、腐海の木も毒を出さないとわかったの・・・汚れているのは土なんです。」(「風の谷のナウシカ」宮崎駿 より)


ですね。
汚れちまって、誰がもとに戻してくれるんでしょうね。人間がやってしまったことだから、人間がもとに戻していくしかないんだな。誰もやってくれないし、わたしたちは土と水が必要だから。
知りましょう。

放射能で「汚れた土」がこれからしでかすこと/汚染地域 800平方km 以上、もとに戻すには 100年以上かかる(現代ビジネス)

*原発事故の放射性物質 食品への影響、止まらず/ 7都県 41品目で規制値超、「付着」から「吸収」へ(毎日新聞)

*どこまでが毎時 0.25 マイクロシーベルト(年間 2ミリシーベルトを超える)エリアか、地図上の区切り(北関東広域、東京東部にかかる)※ 0.25 μSv/h はチェルノブイリから 30km の立入り禁止区域(現在)と同レベル

*空気中に広がった放射能が下水に流れ込み、下水処理場で水を処理する過程で生まれた汚泥にすさまじい量の放射性物質が濃縮されている。その汚染された汚泥をセメントで再利用したり、処理のため焼却する場合、放射能汚染・拡散の二次被害が起こる。

2011/06/07

原発に賛成の反対なのだ

(科学の夢と危機シリーズ1『ニャロメの原子力大研究』赤塚不二夫 より抜粋)
© 赤塚不二夫/廣済堂

2011/06/06

「何がほんとかわかった頃にはすでに遅い」とチェルノブイリから学ぼう

福島第一原発から 50km 離れた田んぼからプルトニウム検出(非公式)、原発正門から 1.7km の土壌で微量のプルトニウム検出(毎日新聞)というニュース・・・アメリカ西海岸で既に太平洋を横断したと思われるプルトニウムが結構前に検出されていたそうだから、そりゃ降っただろうとは思っていたけれど、さすがにプルトニウムとなると背筋が凍る。プルトニウムは物質として重いから遠くには飛ばないなんてウワサもありましたが、目に見える砂粒の黄砂(明らかに核物質より重い)が中国内陸からはるばる飛んでくるんだもんね。

「わからない」がこれだけ多い中、いつになったら「わかってくる」んだろうと思っていたところ、このような記述を見つけました。以前もリンクしたことのある「チェルノブイリのかけはし」(チェルノブイリで被災した子どもたちを日本に招待し、きれいな空気と食べ物で療養させる活動を行っている民間団体)代表の野呂美加さんのお話をふたつ。

*「チェルノブイリで深刻な被害を受けたベラルーシの放射能汚染地図は、事故後3年経ってから発表された。原発付近ではなく遠く離れた土地にもランダムに見つかるホットスポットは、子どもたちの体調が悪くなって、そこがホットスポットだとわかる。子どもの体を放射線量カウンター替わりにして、ガンを発症した子どもたちによって、数年後に判明する。」... 親たちが動かず、行政に基準値や食品汚染の対応を丸投げしていたらこれは日本でも起こります。この講演を一部文字起こししたもの/講演動画リンクはこちらから。

* 野呂さんのされているプロジェクト、チェルノブイリからの "転地療養" では「被曝をしてしまった体も保養として一ヶ月安全な場所に疎開すると、体に放射線量が計測されないまでになる」と、これまでの 25年の経験でわかっていると。人の体と免疫ってすごいな。放射線に傷つけられた DNA もきれいな環境によって修復されていくんだ。正常に修復されない場合(ずっと汚染地帯に住み続けた場合)に異常な細胞(ガン)が生まれるということですね。経済的な壁はみんなあるでしょうが、移住できなくとも、今年の夏休みは子どものために、長めに疎開/旅行/帰省した方がいいのかもしれません。前の投稿でも体が受ける被曝は「足し算・引き算」の話をしましたが、これは今大人気(?)の中部大学の武田邦彦教授も言っていました。このチェルノブイリの子どもたちの免疫、発症(症状)についての野呂さんの講演をまとめられたブログがあります。対策や食品についてのまとめも書かれているので、参考になります。

上記の個人の方のブログの他投稿で、食品(体内の傷ついた細胞を直したり解毒したりする酵素、免疫強化、放射性物質から身を守る/影響を受けやすい食べ物、調理方法など)について非常に詳しく書かれています。必読!(放射能対策★食生活編)今まで見た中で一番の情報量のまとめです。そこからもリンクされていますが、チェルノブイリ被爆者団体「ジュノーの会」も放射性物質の排毒について具体的な食品情報を配信しています。

また、首都圏で鼻血や喉の痛み、頭痛、腹痛など、以前はあまり起こしたことにない不調を訴える子どもが増えているという話も。福島の高い放射線量下よりも首都圏のような低線量被曝下の方が、初期症状がでやすい(前出の野呂さんと、ジャーナリストの木下黄太さん談)という認識もあるようで、体内に入った異物を取り除きたい!と体の免疫システムが不調を表に出しているのでは ...とも(わたしは一理あると同意します)。だとしたら、それは病状というよりもサインですよね。この情報と同時に「転地療養」の話を知っていると、パニックにならずに整理がつきます。やはり疎開を真剣に検討すべきときが来ているのかもしれません。参考:低レベルの放射能でも危険はある(ベラルーシの部屋のブログ)。

いつも言うことが同じになってしまうけれど、チェルノブイリという前例があるのだからそれを参考にしながらも、わからないことがこれだけ多い中では、慎重に考えるのが当然。とくに子どもを守るには。それを「心配しすぎ」だの「煽るな」だの言う人もいるかもしれない(幸いまだ直接言われたことはないけれど、ネット上ではよく見かけます)。もしもそう言ってくるひとがいるなら、言い返す言葉は決めている「それがデマや煽りや心配しすぎだったら、どんなにいいだろうね」。何がほんとか、わかったところでもう遅い。わかったとき、つまり大事な人が発病したとき、自分が何も手を打たなかったと後悔したくない。今日も、すべてが「心配しすぎ」であることを願いながら、備えをしようと思うのです。

【 追記 】
Save Child(放射能、汚染、被曝、食品関連の総合情報サイト);多少精査が必要なものもありますが、かなりの量の情報が網羅、まとめられていて参考になります。

【 追記 6/16 】
子どもたちに不調が起き始めているという話は、ネット上ではよく見かけた話で、デマ扱いする人も多かったのですが(わたしもデマとは思っていませんでしたが、アレルギーのある子/ない子のように個人差で、化学物質などに敏感に反応してしまう一部の子に症状がでてしまっているのかな、と理解していました)、今日東京新聞が「原発から 50km 郡山の子ども、大量の鼻血・下痢・倦怠感」と報じました。郡山は避難区域ではないですが、NGO の調査などでかなり深刻な放射線量であることがわかっています。

2011/05/29

詩人の死


黒人解放運動や腐った政治に言葉で闘い続けたシンガー/詩人、Gil Scott Heron(ギル・スコット・ヘロン)が死んだ。彼はスリーマイル原発事故を受けて反原発コンサートを行っていたり、"We Almost Lost Detroit"(私たちは失うところだった、デトロイトを)という原発事故を受けてそれを問題提起する歌も歌っている。美しいメロディーにのせて。


有名なのは、"The Revolution Will Not Be Televised"(革命はテレビで放映されない)。そのままの意味で、市民運動はメディアには現れないということだと思っていたのだけど、今日いろいろと調べていたら、それが真の意味ではないことを学んだ(元の英文記事、所在不明です。ごめんなさい)。詩の含みは深く、表面的なものではなかったのだ(それが英語だからさらにわかりにくい)。「革命はテレビでは放映されない、再放送もされない、革命は生なのだ」と結んでいるこの詩が内包する意味は「革命はあなたの意識の中で、頭の中で起こる。必ずしも表面化されるものではない」、つまり、各々の中で何かに対する考え方が(わずかであっても)変化した瞬間が "革命" だということ。今に例えるならば、原発問題や国政に関心がなかった人が「このままは絶対にいやだ、変えたい」と感じたときのことだろう。立派な革命。やり遂げましょう。


リスペクト。彼の魂は受け継がせてもらう。
ゆっくり眠ってほしい。

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"We Almost Lost Detroit"より抜粋

That when it comes to people's safety money wins out every time.
「人々の安全よりもかならず金が勝つんだ。」
Almost lost Detroit that time. And how would we ever get over... Cause odds are , we gonna loose somewhere, one time. And how would we ever get over loosing our minds? /... Didn't all of the world know? Say didn't you know?
「わたしたちは失いかけたんだ、デトロイトを。どうやって立ち直ればいいんだ。可能性を言おう、わたしたちはいつか、どこかを失うだろう。そんな狂った状況からどう立ち直ればいいんだ。(略)世界が知らないとでも言うのか?あなたも知らないとでも言うのか?」

2011/05/28

続・食べものノート

今日仕入れた情報を。

日本共産党(都議)が独自に都内の環境放射線量を測り、まとめて報告してくれています。それによると、江東区から練馬区を結ぶ線以東の地域は、年間 1mSv 以上の放射線量となっている可能性があると。足立、葛飾、江戸川区などの東部や豊洲周辺に、比較的高線量率の地域が集中しているらしい(マップにもなっています)。別団体が行った都内の公園をメインにした測定結果でも東東京は高めでした。乳幼児、妊婦さんは特に注意した方がよさそうです。シニアの方はいいけど(差別ではなくて、成長期でない人は影響を受けにくいのは確かなので)。。個人的には、福島であれば自身も防護しますが、都内であれば子どもはきちんと気をつけるけれど大人(自分)は多少後回しでもいいという構えかな、今のところ・・・。そう、まだ今は累積(とにかくこれまでの被曝の積算量!)で足し算・引き算ができる期間だと勝手に思っているので、例えば《福島へ数日行った分、数週間九州に行く》とか《空間放射線量が高く風の強い日に屋外に一日中いた分、数日屋内で過ごす》とか《出所不明の野菜を外食で立て続けに食べた分、今週はきちんとした食事を家でする》とか・・・調整をいつも念頭において、焦らないように。「今すぐ影響はない」は東電や政府が言うと憎悪が湧く言葉ですが、間違ってはいないのです。気休めかもしれない、あくまで適当な換算にはなるけれど、とにかく累積の自己管理です。

昨日の繰り返しになりますが、日本全国(特に東日本在住の方は)食べ物に関してはウォッチすべきです。気をつけなかったら何が起こる(かもしれない)のか、放射能が何をもたらす(のかもしれない)のか、イマジネーションと情報の欠如が行動に至らせていないのだと思います(プラス、一番怖い同調性バイアス)。心配し過ぎ、という人もいるでしょう。交通事故などの確率の問題を引き合いに出す人もいますが、誤っているのは、放射性物質の体内蓄積で障害や発病(ガン/白血病)が出てくるかどうかは 0 or 100(100人に1人が運が悪くて起きて、あと99人はセーフ)という問題ではないということ。100人中すべての人が体にダメージを受けてはいるが、障害や発病という形で表れるのが 1人ということで「何 mSv まで浴びなければ安全」なんていうしきい値はない。そしてその身体に表れる問題は簡単に完治するような病ではないということ。わたしはそんなハイリスクな日常で子どもを無防備のままにできない。何があっても悔いがないように究極に気をつけるなら移住でしょうが、どこまで気をつけるかの線引きは自分でしながらも、今は東京でできる限りのケアをしたいと思っています。
牛乳に関しては前投稿にありますが、牛の移動(汚染地域の家畜が日本各地に分散されて、出身地は消え、「移動先」産として売られる)が始まっているようなので、注意です。って注意できなくなってきた。北関東産を避けていても、追手に追いつかれて(?)しまった感が。トレースができないと困りますね。そこまでしないと食っていけない事情も畜産農家さんにもあるのかもしれませんが・・・これは問題。とにかく東電の補償が早く確実に行なわれるように、消費者も自身のこととして声をあげていくべきだと思います。

また、水産庁の海洋汚染調査結果が新たに発表されたようですが、環境 NGO グリーンピースも海洋調査の結果を昨日発表しました。比べるといいと思います。どちらが正しいというより、NGO(特にグリーンピースのような政府や企業から資金援助を受けていない団体)や独立機関から、判断材料としてのセカンドオピニオンが出てくることは本当に大切だと思います。オルタナティブ情報が与えられる限り日本はまだ大丈夫だな、って少し思う。政治的発言するだけで投獄されるような国に比べたら、の話ですが。ああ、ともあれ太平洋側の魚はちょっと厳しいな。江戸前の寿司、もう食べられないのかな・・・。思いっきり三陸沖で漁獲されたものでも出所が水揚げ漁港名(例えば九州)となる場合もあるなど、これもトレースできない問題をはらんでいます。

あれが危ないらしい、という忌避情報の他に、ポジティブに「これがいい/効く」と言い切れるものはないのだけど、いろいろ読んでいて共通しているのは免疫力、「バランスのとれた食事」「洋食より和食」「白米より玄米」とか、そういうどんな病気予防にも共通する、ごく基本が放射能からダメージを受けにくい体をつくってくれるということです。傷を修復してくれるビタミンC も(ダメージを受けた細胞を直してくれるという意味で)効果はあるだろう、とか。小難しいことではなく実はものすごくベーシックなんだな、とひとりで結論づけていた矢先に、生協のお知らせの中にいいまとめがあったので引用しておきます:

【ミネラル豊富な食生活を】原発事故後2ヶ月近く過ぎて、放射性ヨウ素の影響は小さくなっているので、セシウムとストロンチウムについて消費者ができる対応をお応えします。セシウムはカリウムに、ストロンチウムはカルシウムに、それぞ化学的性質がよく似た元素です。カリウムやカルシウムが欠乏していると、セシウムやストロンチウムの吸収率が高まるので、日頃から海草類などミネラルを多く含む、栄養バランスのよい食生活をすることをおすすめします。放射線の害として、一番気になるのは発がん性です。しかし、私たちの身体には、傷ついた細胞を修復したり、がん細胞を微細な段階で排除する免疫機能が備わっています。日常生活で免疫力を高めれば、放射線の害を減らせると期待されます。栄養バランスのとれた食生活、適度な運動、十分な休息、ストレスの発散、禁煙などを心がけましょう。

また、多少かぶりますが、心ある厚生労働医系技官の方のブログからの引用です:

(前略)確実に言えることは、セシウム137 やストロンチウム90 などの放射性物質の影響をもっとも大きく受けるのは子どもたち(特に 5歳未満の小さなこども)です。
 子どもは外で活動します。家の中でじっとしていることはおかしいです。そうなれば、大気中に漂う、あるいは土壌から舞い上がるセシウム137 を吸い込む可能性が、大人に比べて高いと言えます。
 また、子どもは体内の水分比率が大人より大ですから、身体の水分に溶け込むセシウムの割合も、必然的に大人より高くなります。
 また、子どもは、大人より、牛乳をのむ機会が多いのが一般的です。となれば、ストロンチウム90 の内部被ばくにさらされる機会も多い、と考えられます。
 しかしながら、放射線は遺伝子であるDNAを傷つけることが分かっています。傷つけられたDNAが正常に修復されない場合、異常な細胞が産生されてゆきます。こうして生じるのが「がん化」です。
 ヨード131 を除いて、ある特定の核種が、特定のがんを特異的に引き起こす事が多い、と言うことは証明されていません。しかし、放射線の一般的な特性を考えれば、どの核種による被ばくにおいても、将来のがん発生の可能性を考えることは、当然のことと言えます。
 がん化には、10年から20年以上が必要だといわれます。子どもたちは成長の過程にありますから、それだけDNA複製も活発に行われます。つまり、放射線の影響を受ける機会も大人より多いわけです。また、平均余命を考えれば、将来、子どもたちが、がんに罹る確率も高くなります。(後略)

ストイックな食のルールに聞こえるかもしれませんが、大人は多少は緩くていいと思っています(「もう俺は好きな酒飲んで死ねればいいんだバカヤロー」みたいなおっさん糖尿病患者みたいに、好きなもの食って被曝したって歳の数が多ければ多いほどいいんです)。でも子どもはね、大人が気をつけてあげてください。今一番無防備でありながら、これからいっぱい生きるんだから・・・。

*セイピースプロジェクトというNPO が「放射線被爆から子どもを守るために」というブックレットをPDF で配布しています。厚生省が出したムナクソ悪いやつより数倍きちんとした情報がまとめられています。今日はこれをご紹介して終わりにします。

【 5/29 追記 】
ご参考まで。小売店情報「被曝食材を避ける・危ないスーパーの見分け方」。仕入れのラインナップでスーパーのスタンスって結構分かりやすいと思う。うちの近所では西友に軍配。主婦の目はごまかせないぞよ。

2011/05/25

日々是被ばく(食べもの)

エネルギーシフト(原発から自然エネルギーへ)を推す活動に先月は力を注いでいたけれど、今そこから一歩離れている自分に気づきました。それも大事だけれど、今は子どもの健康と命に関わる問題が第一。福島の学校 20mSv のことや、すでに被曝の症状がからだに現れている子(目の下のクマや下痢、アレルギー症状の悪化など)が福島や茨城で出てきているとか、北関東では福島産の牛乳や野菜を使った給食を食べさせられている(学校が親の申し入れを聞かず避けられない)という話を聞くと、福島は本当に深刻で東京での憂慮とは比べ物にならない・・・と申し訳なく思う一方、もちろん自分の子どもや地域も心配なわけです。行政や学校に任せていては子どもたちの低線量被曝がじわじわと進んでしまう − 子どもを守るために、福島のみならず、日本各地で一部のお母さんたちが積極的に動き始めました。うちの住まいの近く(東京武蔵野エリア周辺)でも、意識の高いお母さんたちが個人やグループで小学校や幼稚園、保育園へ土壌(校庭、園庭や砂場)の放射線量調査及び改良や、給食の原材料について要請をする動きが出ています。ガイガーカウンターを購入している一般の親たちもいます。

福島では大気の空間放射線量、土壌へ積もっている量、農作物の汚染とすべて高い放射線数値ですが、首都圏(いくつかあるとされるホットスポットを除く)での主な心配は内部被曝です。空間放射線量はうちの周辺では 0.1uSv 弱が最近の平均値なので、風向きを見て北からの風が来る日は少し注視しますが、個人的にはあまり気にしていません(今後新たな爆発がなければ都内で劇的に高くなることはないはずです)。要の内部被曝は主に食べ物からと、土に積もっている土壌の放射性物質から。特に子どもは土いじり・砂遊びが好きなので、洗わない手を口に持っていって(やるんですよねー)体内に入る、あるいは背が低いので地面から舞う土ぼこりも吸うという経路もあります(放射線量のモニタリングポストは地上 1メートル以上に設置されている場合がほとんどなので、行動している親たちは子どもに近い地表の放射線の数値を求めています)。学校や幼稚園の庭の土壌の表面入れ換えが行われる/行われたという話は結構聞くようになってきました。内部被曝については、毎日必ず食べる食べ物や水の方が注意が必要だと思います。

原発事故後、国内の食品は WHO基準の何十倍もゆるい基準となっていて、それが「基準を下回り安全」といわれて流通しています。学校の給食の原材料もこの基準です。外食もそう思うと何が使われているかわかりません。かふぇでラテひとつ頼んだって「このミルク、どこ産だろ・・・」ああ、こんな小さな幸せまで原発に奪われてたまるかいっ!(怒)。といっても、わたしもそんなに細かく気にしているわけでなく、自分ルールをこれでも緩く設けているつもりです(今始まったばかりの汚染であって、これから食物連鎖で何年も何十年も続くわけで、長期戦なので、こちらも長く続けられるようにと)。これから数十年単位で放射能と共存しなければならないんですよ、日本は。しかしながら今、食品の選択肢は、さすが飽食日本、贅沢なほどあります。避けようと思えばいくらでも避けられるけれど、チェルノブイリ事故時のウクライナはとても貧しく、汚染されているとわかっていても近隣の食べ物を食べなくてはならなかった・・・その結果たくさんの子どもがのちに発ガンしたりしたのです。ネットショッピングで西日本の食品も買える今の日本。今日、カルディ(輸入食品を扱う店)の狭苦しい通路で、当時のチェルノブイリや福島のことを思って立ち尽くす・・・申し訳ない。こんな近所に、こんなにたくさん、世界の食べ物が安価であるってことが。グローバリゼーションをこんな形でありがたく思う日が来るとは。

少なくとも家での食事では自分で購入する限りは気をつけようがあります。Twitter のおかげで本当に驚くほど多くの食べ物の放射能汚染に関する情報、各食品メーカーのスタンスなどを知ることができました。精査が必要だとも思っているので、自分でまとめようと思ったのですが、時間がなく(できれば早めにやりたい)・・・参考サイトのリンク列記しますが、あくまで「参考」にして自分で判断するという構えで見ることをおすすめします。

 *結果のみならず、「情報の読み方」についても学べます。必読。
 *さすが大地。
 *よい図。キャベツについてはやや誤りがあるようです。
 *かなり質の高い情報です。


ここで;食べ物はそれぞれ基準値が異なるわけですが、その数値と注を書き出しておきます。(ベクレル= Bq)

【 水の基準値(日本と他の比較)】リットルあたり
 日本の暫定基準値 . . . 300 Bq(乳幼児は 100 Bq)
 WHO基準 . . . 10 Bq(ヨウ素131 , セシウム137 とも)
 ドイツガス水道協会 . . . 0.5 Bq
 アメリカの法令基準 . . . 0.111 Bq

★ 日本は飲料の放射線量基準値がなく、3/16まではWHO の基準相当を守っていた。
★ 水の基準は 300 Bq ということは市販の水を使った清涼飲料水、お茶はすべてこの基準で生産されている。

【 食品の基準値(日本の暫定基準値 3/17 以降)】キロあたり
 牛乳、乳製品 . . . 300 Bq
 根菜やイモ類を除く野菜類 . . . 2000 Bq(ヨウ素)
                200 Bq(セシウム)
 穀類、肉類、卵、その他野菜類 . . . 500 Bq
 魚介類 . . . 2000 Bq(ヨウ素)500 Bq(セシウム)

★ 原子力安全委員会「飲食物の摂取制限に関する指標」(=厚生省規制値)より。魚介類のヨウ素規制値は 4/5 に追加発表された。
★ 1年間の内部被曝の許容量をセシウムが 5mSv、ヨウ素が甲状腺に対し 50mSv とするもので、これから年間飲食量を逆算して基準値を決定。


その基準とやらの何倍、何十倍もの放射線量を持つ野菜や魚が見つかっています。原子力安全委員会がつくった基準というだけで、個人的にはもう信用できない感じだし、どのように検査されてパスされているかのフローが不透明・・・。スーパーの野菜にそれが正しく何ベクレルか記載されて消費者が選べるなんてのは夢のような話でしょう。この不透明感がまさに「風評被害」を生んでいる・・・本当は買いたいよ、福島産。・・・ということで、わたしは自分の決めたルールを優先しています。「基準」が暫定=高めで、よくわからない上に、「基準以下」とされていても 500 の基準であるなら 490でパスしたものか、20 でパスしたものかもわからない。それが同じにされているわけです。福島の農家だってほとんどが良心的な方々で(「百姓の誇り」と仰っていた方もいるけれど)、泣く泣くつくられた野菜を廃棄して、東電の賠償を待っているんだと思います(絶対きちんとやれよ!東電!)。余った野菜を自分たちで食べられているという話も聞きました・・・。いつも福島産、茨城産を避ける度に心中で「ごめんなさい」と言う。地震・津波だけだったなら、被災地の野菜を進んで買うだろうに・・・。申し訳なく思いながらも、うちでは北関東の野菜と牛乳、乳製品、魚介、きのこは避けているのが現状です。牛乳は九州のものを選ぶか取り寄せ、入手できないときは豆乳にしています。水は濾過式の浄水ポットとミネラルウォーターを半々くらい。

心配しすぎといわれようと「予防原則」を通します。少なくとも子どもには。このスタンスを外で主張しすぎると(意識をあまりされていないお母さんも多いわけで)変に思われたり、「運動」となると引かれたりするので、小社会を巻き込もうと思うと一筋縄ではいきません。他の子だって守りたいが、とりあえずは自分の子だと。今回この原発事故以降からこの問題に声をあげ始めた方は、さっそくその「無関心層と自分」「マイノリティは変人扱い」の壁にぶつかっているようですが・・・(今まで放射能は危ないとずっと言い続けて無下にされてきた人たちは、今さら痛くもかゆくもないわけです。わたしも含め)。浮いてばかりもいられないし、対・無関心層にしろ対・学校にしろとにかく対話だ(敵対でなく)、と導き出されたお母さんもいました。そう、すべてはそうです。牛乳がマストな給食問題は結構大変なようですが、お弁当持参という「特例」を勝ち取ったお母さんも多く、学校としては一部の希望を出してきた家庭への例外は比較的簡単に許せるが、全体のルーティンは崩さない(牛乳は出す、福島産であっても)という感じ・・・そう、それが学校。それが文科省。厚生省。私立はやはり柔軟なようですが。あと、まだ都道府県レベルで規制として動いていないわけなので、自治体(市や区)が判断を求められているところもあって、市区によって理解があったり、突っぱねたり、結構対応が異なるのも、なんというか・・・対応が悪い区はみんなで一生覚えておきましょう。

残留農薬の摂取量の基準値は、通常1日摂取許容量の 1/100以下だそうです。放射線量の基準値が健康被害が確認される値の 1/5 って・・・。やはりわたしらは疫学研究の「サンプル」ですかね?

原子炉が3つ(!!)メルトダウンしてたって、しれっとニュースは伝えただけ。子どもが被爆したってたいしたことない昨今なのかな。この国は少子化対策とかいって大臣まで設けていたはず。明らかに子どもが健やかに暮らせず、赤ちゃんも安心して産めない国で、子どもを育てようなんて誰が思うだろう。大人の判断や決断で、子どもたちの未来がどうかこれ以上潰されませんように。