今日、9月11日で震災から丁度一年半です。毎度毎度いまだに口を開けば原発のことしか話さないわたしですが、やはり思い起こすはメルトダウン、もとい、メルトスルー・・・あんなことがあってから一年半後にいまだ政府がこの国の原発を即時なくすという決断をしていないなんて(その一方で先日、タイの副首相は「国民を危険にさらしたくない」という理由で原発の導入を断念する発表したそうです。福島の事故を受けて、とのこと。)。被災地の復興だって、問題は山積。廃炉に向けての道のりも長いわけで、早くに始めるに越したことはない。
今の政府というより、経済界や電事連や経産官僚の汚ない圧力によってなかなか事が運ばないのはわかっているけど、政府も民主党も「原発ゼロ」の方角は向いていても、まごまごしやがって中途半端な宣言に留まるのみ。しっかりせぇよ。
民主党のエネルギー環境調査会の素案(9/4時点)では;
・原発は40間年の稼働で廃炉
・原子力規制委員会の安全確認を得た原発のみ再稼働
・建設中を除き原発の新設・増設はしない
の3原則を明記。この原則を厳守することで「2050年代前半には国内に稼働する原発はゼロとなる」とする一方、脱原発を求める世論の高まりを受けて「原発ゼロ社会を可能な限り早期に実現すべきである」とした、と。2050年て。うちの子、42歳なんですけど。
・原発に依存しない社会の一日も早い実現
・グリーンエネルギーの拡大
・エネルギーの安定供給
を三本柱にするとして、新規増設はしないとも言っていますが、安全基準を満たせば40年上限に活用するとも言っており、お前はなにがしたいねん!と。しかし褒めるべきところもあり、高速増殖炉もんじゅ(アナウンサーが言いにくい言葉ベスト3に入っている難ワード。みんなも発音してみよう!)や原子力委員会の廃止、使用済み核燃料の処分問題の解決に直ちに着手(というか着手してなかったんかい)、発送電分離を断行、などなど進捗は見られます。
以前から思っていたことだけれど、日本は、政府は「長期的に」は脱原発に向かっていることは間違いないし、そこのところではまやかしはないのだと思うのだけれど、かえって面倒なのは「長期的でいっか」としちゃっている呑気さです。危機感ゼロ(誰も責任をとらなくていいシステムになってるからね)。紛れもない地震の活動期の今、そんなことを言っている間に過酷事故がもう一度起きてしまう - 再稼働すると
10年以内に過酷事故の可能性があるという原子力委員サイドによる試算すらあるのです。二度目は絶対にあってはならない。第二の福島を、国内のどこにもつくってはならないし、狭い日本でもう一度同じことが起これば、暮らす場所も畑を耕す場所もなくなってしまいます。先送りしている猶予はないし、電力自体も原発をすべて止めても足りている。大飯原発を再稼働させなければ夏は越せないと、関電は大ウソこいて急かしたけれど、結果動かさなくても電力は供給できました(チャンチャン♪)。中長期というのは、来週も来月来年も安泰であってこそのタームで、間近な日々が正常でない限り「中長期」な先なんてやってこないのです。まずは被災した方々や地域を復興の軌道に乗せ、子どもを健やかに育てられるような環境にして、人間が生きるのにリスキーすぎる原発をきちんと止めてから、それから「中長期」とかほざけよ!と言いたい(怒)。
原発の即時撤廃を求める民意に逆行するような暴挙を、数えられるほどの一握りの官僚と閣僚が平気で行うのは独裁政治ですよね。これは原発の問題に限ったことではない。腹立たしいことではあるけど、それを許して黙ってきたのはわたしたち。いまの議員たちを選挙で選んだのもわたしたちです。政治は民度を反映したレベルにしかならない。昨年の4月の選挙はショックの中でみんなきちんと考えられなかったのだろうと思うけれど、来る選挙ではこれまでと違う有権者の動きが見られるかな。Twitter で誰かがつぶやいていたけど「この原発事故で変われなかったら、日本(人)はもうダメかもね」というのは、強くうなずきます。
【気になる情報】
先日の投稿でも熱く紹介した首相官邸前抗議ですが、金曜夜の抗議活動は全国各地に飛び火しており、
大阪関電前でもかなり関西パワー炸裂らしいという情報が。いいなー。やっぱり怒り方とかストレートでいいなー。あ、関西の方はゼヒ関電前へ!
【 9/12 追記 】
・
有感の余震、一年半で 8300回 ... そろそろ原発やめようね、もう。
【 9/14 追記 】
今日、政府のエネルギー環境会議が「2030年代に原発稼働ゼロを可能とするよう、あらゆる政策資源を投入する」ことを骨子とした
革新的エネルギー・環境戦略を発表しました。30年代、ということはつまり「2040年まで」。やはりそんな悠長なことはのめません。また、使用済み核燃料の再処理問題や、たまる一方のプルトニウム、放射性廃棄物の解決については、この戦略の中ではっきりした道筋を言及していません。原発を動かし続ける限り、これは解決どころか問題が膨らむ一方なのにスルー。本気じゃない感じがします。
また、原子力産業協会が、この政府の指針に対して「脱原発など許さん!」(と言ったかは知らないけど)反論してきたとのこと(参考:
それに対するピースボートの川崎哲さんの反論)。アメリカもご機嫌よろしくないようだし、経団連の米倉会長は首相に電話しちゃうし、いろいろと圧力はある模様・・・。
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