自分はお世話になったことはないけれど、空港で "lost and found" を見かけるたびに、英語ってシンプルだなと頷いてしまう。「遺失物取扱所」と言われるよりなんだか lost and found だと、なくしちゃったけど見つかる感じもしませんか。

人間は忘却の生き物です。忘れないと新しいことを覚えられないという許容量の問題だけでなく、意図して忘れ去りたいことも多い。忘れたくない、忘れてはいけないこともたくさんある。ここは忘れっぽい自身の日々の「公共備忘録」です。また、立ち寄ってくれた方たちがここで何か発見をして、喜んだり怒ったり哀しんだり笑ったりしてもらえれば幸いです。

《 NOTICE 》ちなみに今はもっぱら脱原発ブログとして展開中であります

home

2012/03/31

go green


3月も終わり。はやいなぁ。

今日は春の嵐。東京は朝からものすごい強風です。少しだけ高台になっている場所にある我が家は特に風のあたりが強く、常々ベランダにマイクロ風車でも取りつけたらかなりの発電してくれるんじゃないかと思って(本気で)検討しているのだけど。でも今日ほどの強風ならマイクロ風車そのものが吹き飛ぶんじゃないかという恐れも・・・。

ずっと前(もう8年くらい前かなぁ)にエルガ/ソーラーネットの桜井さんからソーラーパネルを一枚買って、独立系のインバーターを通して充電とかに細々と使っていたんだけど、2度目に買い替えた蓄電池(カーバッテリー)が切れてからしばらく放置状態になってしまっている。今こそ非常用電源として起動させておくべきなんだけど、国外に越す話もあるので今いち踏み切れないまま。今の家にずっといるなら絶対に発電源にマイクロ風車も加えて組み合わせてインストールしたいなぁ。屋根一面に取り付ければ、家のコンセントにつくった電気を流したり余った分を電力会社へ売電できたりしていいのですが、コスト的に/物理的に集合住宅で無理という人もベランダでちょこっと発電できます(その場合、日常的にそこから電力を賄うというより、ほんの少し補う+非常用電源のためにという感覚です)。うちも集合住宅なので、屋根ソーラーは難しいのだけど、少しでも東電からの電気を買わないために、アンペア下げたり、節電したり、ソーラーランプを使ったり、電気料金の自動引き落としをやめてギリまで払わないとか、ちまちまやっています。いつの日か(その日は近づいていると思うけど)電力会社を選べるようになるまで、しのぎたいと思います。

エルガの桜井さんはずっとずっと長いこと脱原発/自然エネルギー普及に務めてこられた NGO/自然エネルギー屋さんです。以前、仕事の関係で出会い、そのときはじめて「自然エネルギーの普及」という具体的なアプローチで脱原発を目指している方々がいることを知りました。その10年近く前にソーラーパネルを買ったときも、取り付け説明書に『原発の汚い電気を使わないために』と書いてありました。桜井さんは、国内での普及とともに東南アジアなどの途上国の電気がまともに通っていない地域などに「ソーラー発電の作り方/使い方」を伝授して資金援助をするプロジェクトに 90年代から取り組まれています。エルガのホームページでは「自然エネルギーは、人任せになった生活を自分たちの手で取り戻す道具」と定義しています。システムを組む「技術」を輸出して、材料の調達さえアシストすれば、自分たちの手で電気はつくれるのです。貧困の解消に食料や衣料をどかんと与えるのではなくて、働き口をつくり、働く術を教育するのと似ています。未電化地域と比べて考えると、原発事故などは電力を人任せにしすぎた結果。ソーラー発電などは、確かに電気系統などの知識は多少は入りますが、知るとそこまで複雑で特殊なことではないことがわかります。ソーラーは確かに高額なものですが、需要が増え供給量が増えればどんどん価格は下がっていきます(これまでも下がってきています)。

被災地を自然エネルギーで支援する「つながり・ぬくもりプロジェクト」も、エルガやレクスタ(自然エネルギー事業協同組合)の皆さんと ISEP(環境エネルギー政策研究所)が中心となって行われています。インフラが断たれた震災直後は温水や電力の提供を緊急支援し、今は自然エネルギーが復興の柱となるように被災地の雇用創出にまで繋げています。前回の投稿で、熱くひとりブックレビューをしてしまった「ふんばろう東日本支援プロジェクト」もそうですが、プロジェクト目標が具体的であればあるほど効果的な結果が生まれるんですね(当たり前だけれど)。サポートする側もサポートしたくなる。目標が大きすぎるときには、いくつかの小目標をその都度クリアしていくようフェーズ分けした方がいい。そんな理屈は置いといても、とにかくこの「つながり・ぬくもりプロジェクト」は(紹介が1年も遅れてしまいましたが)個人的に応援しています。

なぜ、今この話を思い出したかというと(ちょっとばかし飛ぶけど)脱原発ポスター展という脱原発ポスターのデザインを誰でも投稿できる(そしてご自由に印刷してデモなどでプラカードとして使ってね、という趣旨の)プロジェクトがあるのですが、そこへ昨年提供した "go green" のデザインが、今年の 1月にあった脱原発世界会議に向けて缶バッジをつくるので使わせてもらえませんか?とポスター展の事務局からお尋ねがあり(脱原発会議でもできあがったものを直接頂いていたのですが)今回少し余ったので作者さんへ、ということで、数週間前にたくさん送られてきたので・・・それがきっかけでした。ちなみにこの go green の信号機は「でんきのこれから」リーフレット(初版)の中で使っていたモチーフです。

関連:

0 コメント: