パタリと更新が途絶えて放置されたブログをよく見かけますが、自分のが早々とそうなるとは思わなんだ。いやはや。 更新をしない間、脱原発の運動にも、個人的な環境にも大きな動きがありました。
8月も終わり。小中学生なら宿題に追われているのかな。 わたしも長い期間の宿題の提出として、誰のためにってわけでもなく、国内のアクティビズムのまとめをしたいと思います。個人的なご報告は後回しです。
5月から今現在にかけて、首相官邸前でほぼ毎週金曜日に行われている原発反対の抗議。テレビでも「普通のひとたちが仕事帰りに立ち寄る」抗議行動としてやっと報じられ(フツウの人というのは活動家ではないんかい・・・アクティビストも普通の人間なんだけど)、反対運動に関わられていない方も耳にされたことがあると思います。当初数十人の規模が、週を追うごとに Twitter などを通じて参加者が増え続け、6月下旬には数万人(主催者発表10万人)の規模になり、ヘリも上空を飛び回りました。わたしが行き始めたのは5月下旬頃だったと思いますが、数十人、数百人の参加者から徐々に増え、抗議が熱を帯びていく様子は身をもって感じてきました。国民の大多数の反対をよそに大飯原発が再稼働されてしまった7月頭を過ぎても、抗議は止むことなく続き、政府の判断にさらに怒りが大きくなって、勢いは衰えるどころか膨らみ続けています。
子連れでデモや抗議活動に行くことに危険だなんだと非難の声も耳にすることがありましたが、なによりの社会科見学と思い、わたしは子連れで何度も足を運びました。このデモンストレーションの特徴として、2時間限定(午後6時から8時)という淡白さがあります。一時期規模が最大になったときには全共闘のおもひでとともにいまだ生きている方々には物足りないようで、暴れたがっているおっさんらもいて一時期そのやり方に対してひと悶着ありましたが、いまは概ね理解が進んでいるようです(過去のポシャりからいまだ学んでいない自己満足な方々に主催の方々も凹んでましたが・・・そういう一部の輩の愚行から過激でネガティブなイメージがつき、活動の継続や広がりが妨げられるようなことが起こる前に撤収しているわけで)。2時間限定、会社帰りに立ち寄れて(わたしはわざわざ上り電車に乗って行ってましたが)切り上げた帰りに一杯ひっかけて帰ることだってできる軽さ。しかし自由に各所から集った各々が、ひたすら熱く、あるものは叫び、あるものはただそこに無言で立つ。その2時間をひたすら毎週継続して訴えるというスタイル。出入りも自由なので、わたしは子連れ参加の時には30分参加して早々に帰ることもありました。この極めて新しいスタイルが継続を支えているわけです。いまでは子連れ専用ファミリーブロック(エリア)もできているとか。結構ハードコアな抗議なのにそこで冷水まで配布されているという気の遣いよう。こういった様々な配慮や、どう一般的に「見られているか」を気にして、引かれないように、普通の人々に入ってもらえるかたちを常に意識していた、運動にどっぷり使っていなかった比較的新しいプロテスターからなる(この抗議の主催である)「首都圏反原発連合」にしかできなかったことだと思います。特定の団体や組織のカラーもない、個人の怒りを束ねる透明な器になろうとしていた点が、過去のセクト的な運動との大きな違いのひとつです。 この梅雨時に大きくなったアクションはネット上で「紫陽花革命」とも呼ばれていました。
この首相官邸前抗議が、ここ数ヶ月の脱原発プロテストにおいて記しておくべき重要なアクションに違いありません。極めつけはこの「首都圏反原発連合」(各地でそれぞれデモを行っているグループの集まり)の代表たちが、今月22日に、首相との面会を果たしました。首相へ直接、面と向かって抗議の声をぶつける機会にまで繋げたのです。バリケードを壊して警官隊と揉み合いながらの突入ではなく、非暴力抗議を貫いて、オフィシャルに堂々と官邸内へ突入したわけです。原発反対の市民の声の膨らみと持続は、これまで無視していた首相も議員も官僚もメディアも無視できない規模となりました。明らかにこれまでの一部のプロ市民の声ではない。わたしはこれまで生きてきて、ここまでガツンと「継続は力なり」の事例を突きつけられたことはありません。これからは子どもに「これやってて意味あんの?」的なことを言われたら「反原連の例を見なさいよ」と返しましょう。
歴史的アクション、毎週金曜日の首相官邸前抗議は今でも続行中。行かれたことのない方は、ぜひ一度5分でもいいので立ち寄ってみてください。本当の民主主義のために、拳をつきあげるエネルギーを肌で感じてみてください。一部になってみてください。若い方なら特に。


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