自分自身への戒めも含めて言っていますが、人の無関心や沈黙が人を殺しているということについて(主に自分への備忘録です)。
今日「ニュークリア・レイシズム」(直訳:原子力によって生まれる差別)という言葉を初めて見ました。上記の記事にも書かれているように、ウランの採掘、核実験、さらに核廃棄物を捨てるところにも先住民の土地が選ばれ、世界各地で先住民族が差別的に被害を与えられているという話です。ウラン採掘による労働者の被ばくはよく知られたところですが、もしご存知のない方がおられたら、是非知ってほしいと思います。原発の燃料であるウランは、主にオーストラリアやカナダなどからの輸入で、遠く離れた外国で、わたしたちの使う電気のために採掘の段階で被ばくしている人々がいます。今回の事故で原発で働く作業員の方々の被ばくがやっと知られるようになりましたが、原発を動かすために、様々な場所で、様々な工程で、ヒバクシャが生まれています。事故が起きて、わたしたちも今被ばくしてしまっているけれど、事故が起きなくてもヒバクシャは生まれていた。この今でも生まれているし、わたしたちが原発を使う限り、ずっと増え続ける。ヒバクシャをつくりだしてきたユーザー(わたしたち)がヒバクシャになってしまったことは、因果応報なのかもしれません。
あまり知られていない繋がりでは、先のイラク戦争で大量に使われた劣化ウラン弾。原発の核燃料を生産する過程で多く劣化ウランが出て、それを用いてつくられます。そのウラン弾でイラクでは本当に凄惨な子どもや赤ちゃんの被害が出ました(本当は写真をリンクすべきなのだけど、自分が悲惨すぎて目を当てられない)。この事実は、わたしも恥ずかしながら最近になってドキュメンタリー映画監督の鎌仲ひとみさんが仰っていて知りました(参考:「ヒバクシャ - 世界の終わりに」)。これも日本の、わたしたちが電気を享受してきた原発の副産物です。
危険な原発を地方に押しつけ、都心が電力を消費する・・・これもニュークリア・レイシズムのひとつだと思います。誰かも言っていたけれど、たかが電気にこんな理不尽で悲惨な背景があって、いいわけないでしょうが!たかが電気。たかが水蒸気でタービン回すだけ。しかも効率悪い発電方法(発電効率 30%)。もういや。
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